看護師が転職を迷う理由②|今動くと後悔しそうなときに考えたいキャリアの視点【元病院人事が解説】

困り顔の人形から「将来」という吹き出しが出ているイラスト

Q. 今転職すると、将来後悔する気がして動けません。看護師は、いつ転職を考えるのが正解なのでしょうか?

「まだ今の職場の経験が浅いから、辞めるのは早い気がする」

「逆に、今動かないと年齢的に手遅れになるのでは……」

看護師として働くなかで、こうした「時期」や「将来」に対する不安で身動きが取れなくなるのは、あなたが自分のキャリアを真剣に考えている証拠です。

しかし、元病院人事として多くの看護師のキャリアを見てきた立場から言えるのは、

転職のタイミングに「唯一の絶対的な正解」はない

ということです。

この記事では、「今動くべきか」を迷ったときに後悔しないためのキャリアの考え方を整理します。

目次

結論|「今動くかどうか」より「何を基準に判断するか」が大切です

黒板に「Answer」と書かれたイラスト

転職のタイミングに正解はありません。

しかし、納得感のある決断をするには、ある共通のルールがあります。

それは、「なんとなく不安だから動く(あるいは止まる)」のをやめて、自分なりの判断基準を持つことです。

  • 「経験不足」は本当か?
  • 「年齢のリミット」は実在するか?

これらを一つずつ紐解いていきましょう。

看護師が「今動くと後悔しそう」と感じる3つの理由

メモ帳に「理由」の文字と虫眼鏡のイラスト

なぜ、私たちは「今動くこと」にブレーキをかけてしまうのでしょうか。

よくある3つの不安を整理します。

1. 経験がまだ足りない気がする

看護師がキャリア形成する上でよく聞かれるのが、

「最低3年は急性期にいるべき」
「今辞めたら技術が身につかない」

という不安です。

確かに基礎の積み重ねは大切です。

しかし、「今の職場でしか通用しないスキル」「どこでも通用する汎用的なスキル」を混同して、必要以上に自分を縛っていないでしょうか。

2. 年齢・ライフイベントへの不安

女性比率が高い看護師の世界では、年齢やライフイベントへの不安は自身のキャリア形成に大きな影響を与えます。

30代・40代といった年齢の節目や、結婚・出産・介護などのライフイベントを前にすると、

「今動くのはリスクが大きいのでは」

と感じやすくなります。

3. 今の職場を辞めたら戻れない気がする

これは「一度レールを外れたら二度と戻れない」という感覚に近い不安です。

看護師の世界は多様ですが、一度職場を変えることを「失敗」や「やり直しが効かないこと」のように捉えてしまう心理的なハードルがあると考えます。

将来不安を整理するための3つの視点

虫眼鏡の中央に「POINT」と書かれたイラスト

キャリアに対する漠然とした不安を解消するために、以下の視点で現状を見つめ直してみてください。

①「今の経験」は将来どう活かせるか

今の職場で得ているスキルは、あなたが将来目指したい方向(訪問看護、クリニック、あるいは管理職など)に繋がっていますか?

もし全く別の方向を目指しているなら、今の場所での「追加の1年」は、必ずしも必要ではないかもしれません。

② 転職は「一度きり」ではない

キャリアは一本道ではありません。

一度転職してみて、「やはり急性期に戻りたい」と再挑戦することも可能です。

自分のキャリアはいつでも軌道修正できると考えれば、過度な不安やプレッシャーを減らすことができるでしょう。

③ 動かない選択も一つの「判断」である

「迷って結局動かなかった」のと、「現状を分析した結果、あえて今は留まると決めた」のでは、その後の仕事への向き合い方が全く変わります。

「何となくの現状維持」を、「意図した選択」に変えていきましょう。

それでも迷うときの考え方

右手を顎にあてて考えるポーズの女性看護師の画像

「将来に向けた考え方はわかった。でも、結局『今』動くべきかどうかの答えが出ない……」

そう感じるのは、あなたが自分の人生をそれだけ大切に思っているからです。

将来への不安を無理に消し去る必要はありません。

しかし、「不安」とどう向き合い、何を基準に最後の一歩を決めるかが、後悔しないための重要なポイントになります。

もし、どうしても一人でタイミングが測れないときは、

「今動けるか」という可能性の視点ではなく、「自分はどんな人生を送りたいか」という判断の軸を一度整理してみることをおすすめします。

看護師が転職していいのか迷った時の具体的な「判断の視点」については、以下のページで詳しく解説しています。

まとめ:将来不安は、あなたが真剣な証拠です

木目調のブロックで「まとめ」と書かれたイラスト

本記事では、看護師が「今動くべきか」どうか迷ったときに後悔しないためのキャリアの考え方を整理しました。

将来を不安に思うのは、あなたがプロとして、そして一人の人間として「より良くありたい」と願っているからです。

大切なのは、すぐに動いて不安をゼロにしようとすることではなく、「何が不安なのか」を分解して、自分なりの納得解を見つけること。

元病院人事の視点から言えば、じっくり考えて出した結論であれば、どんな選択であってもそれはあなたの正解になるからです。

よくある質問(FAQ)

「Q&A」の文字と色鉛筆のイラスト

看護師は何年目で転職する人が多いですか?

看護師の転職時期には明確な正解はありません。数年経験を積んでから転職する方もいれば、環境やライフイベントをきっかけに判断する方もいます。重要なのは年数ではなく、自分の状況を整理して決めることです。

年齢が上がると看護師の転職は不利になりますか?

年齢だけで一律に不利になるわけではありません。これまでの経験や強みをどう活かすかによって、選択肢は変わります。将来を見据えて整理することが大切です。

今は転職しないと決めるのは間違いですか?

今は動かないと判断することも、立派な選択です。大切なのは、流れに任せるのではなく、考えた上で選んでいるかどうかです。

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この記事を書いた人

吉澤 宏行のアバター 吉澤 宏行 社会保険労務士・医療機関専門コンサルタント

吉澤社労士事務所代表。社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー(CFP®認定者)として、医療機関の労務と人材課題に専門的に携わっています。
医療機関で25年間事務職に従事。総務、経理、医事、健診部門など幅広く経験を積み、2024年4月に独立。地元・東京都日野市にて医療機関専門社労士として活動中。

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